日本に於ける治験の困難さ

現在、新型コロナでワクチンや治療薬の治験が注目されています。

日本も参加をしているのですが、日本には他の国にはない困難があり、難航することが予想されます。日本にしかない困難というと利権や癒着を挙げる人は多いのですが、そうではありません。国民全員に安心を与えている皆保険がこと治験に於いては最悪の足枷になってしまうのです。このことを説明します。治験は、被験者を対象となる薬を与える群と偽薬を与える群に分けます。そして、本人にそれと知らせることなく、薬または偽薬を与えることになります。つまり、極めて有望な薬があったとして、参加者に薬が与えられる確率は50%になります。これだけ聞くと、治験ではなく薬を与えて欲しいと思う人が多いと思います。

しかし、それは皆保険が前提になっています。つまり、何もしなくても治療は受けられるのだから、有望な薬が与えられるのであれば、それを欲しいと考えるのは当然の話なのです。ここで、皆保険が無い場合はどうなるでしょうか。なにもしなければ治療を受けることすらできません。しかし、治験では偽薬を与えられる群にも通常の治療は受けることができます。つまり、保険の対象外となっている患者を使うことで対応することが可能なのです。皆保険は多くのメリットがあるのは確かですが、富裕層にデメリットがあるだけでなく、このようなデメリットもあることは忘れてはならないことです。メリットだけがあることはそう簡単にはないことは意識する必要があります。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *